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宮城県岩沼市、倉庫の所有者のSさんから「倉庫を解体する費用を負担してくれたら、材料は無償で提供します」というお話だった。そこへ、当方で設計した完成見学会に来場された仙台市のIさんが栗原市・花山に新築住宅を予定しており、この度の移築再生の運びとなった。
昔、この倉庫を建てる際に家の回りに立っていた木を切り倒して使用して建てたため、樹種はすべてヒノキでした。
仙台市在住の建主Iさんは、老後を田舎で暮らすことを望んでおり栗原市花山に農地を取得。その後その一部を宅地転用し移築再生が始まった。再生後のプランだが、以前のものとは間仕切りの位置を変えることによりIさんの要望を達成した。
柱などは一部傷みの激しいものは新材と交換し、古材との風合いを損ねぬように古色仕上げを施した。
また以前は下屋として使われていた空間は、外壁を張り囲炉裏を置き、土間空間として再生した。
北側に新たに下屋空間を作りサンデッキを施工し、多目的に活用できるスペースとした。2階は小屋組みがそのまま顕れているため、天井を小屋組み顕しとし開放的な空間になっている。